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簡単に野球の歴史を振り返ってみましょう。

君達が毎週集まってプレーしている野球の歴史について、ちょっとだけ、簡単に触れてみたいと思います。

①野球の始まり

野球…ベースボールの始まりについては、イギリスのクリケットという球技が徐々に変化したとか、1839年にアメリカ・ニューヨークのクーパーズタウンという町(野球殿堂博物館があることでも有名ですよね)で初めて試合が行なわれたとか…いろいろな説がありますが、一番有力なのは、イギリスの「タウンボール」という球技がアメリカに伝わった際に変化していったという説だそうです。

そしてそのベースボールが日本に伝わったのは、今から137年前、江戸時代が終わって直ぐの1871年のことだそうです。アメリカ人のウィルソンさんという人が東京大学の前身となった学校(東京開成学校予科、後の旧制一高)で教えたのが始まりで、その後日本各地に広まっていきました。

②野球の広まり

1880年代に入ると、青山学院・明治学院・学習院・同志社の前身となる学校、1888年慶應義塾、1901年に早稲田…というように大学を中心に野球部が続々と誕生していきます。

野球部が増えれば対抗試合も増えるわけで、1903年に始まった早慶戦や1906年に始まった一高三高定期戦、1915年の全国中等学校野球選手権大会(夏の甲子園)、1924年の選抜中等学校野球大会(春の甲子園)、1925年の東京六大学野球リーグ開幕等々、様々な試合が日本各地で行なわれるようになり、野球は国民的なスポーツとして盛んになっていくのでした。

…今から約80年くらい前までの話です。

③野球の変質

国民に広く浸透し親しまれたスポーツ・野球が、大きく変質する大事件が起きます。

戦争です。

中国と戦争を始めた1937年頃から、「兵隊が戦っているのに野球なんかにうつつを抜かして…」という風潮が生まれるようになりました。そういう社会の風潮の中、何とか野球を続けたいと考える人達も一生懸命考えました。野球を続ける為には、野球を潰さない為にはどうすればいいのか…。

早稲田大学野球部顧問の飛田穂洲(トビタ・スイシュウ)さんは、「野球はスポーツではあるが、過酷な厳しい練習をすることで根性を鍛え、魂を修養するには最もふさわしい球技である」と主張し、他の柔道・剣道と同様に「野球道」を唱えます。スポーツが持つ娯楽性を排除し根性を鍛え魂を修養するために野球をするという主張に一応理解を示した国は、野球をすることをよしとは思わないまでも禁止することはできませんでした。

しかし野球を続ける為の努力も、1941年にアメリカと戦争を始めたことで水の泡となってしまいます。野球は敵国アメリカで生まれたスポーツということで、国が野球をやってはならないという命令を出し、この命令に背いたもの者に弾圧をかけるようになったのです。

東京六大学野球リーグは解散させられ、春・夏の甲子園大会は中止となり、野球をしていたたくさんの若者は戦場へ送り込まれ死んでいったのです。

…今から約60年くらい前の話です。

④野球の復活

戦争集結(1945年8月15日)後、野球は直ぐに復活します。1945年10月28日には東京六大学OB戦が、11月18日には全早慶戦が行なわれ、戦後の野球がスタートします。翌年には東京六大学リーグも復活し、春・夏の甲子園(中等野球から高校野球へ)も再開され、戦争に打ちひしがれた国民に娯楽として野球が活気を与えるようになります。

その後の野球の隆盛はご承知の通り。

東京六大学・立教大学のスーパースター長嶋茂雄が巨人に入団、その巨人が前人未到の9連覇を達成し、王貞治がホームラン世界記録を達成…国民の注目は学生野球からプロ野球に移り野球全盛時代を経て、現在はイチロー・松坂大輔らがメジャー進出、世界を舞台に日本人選手が大活躍という時代となりました。

そんな長い歴史を経て現在に受け継がれてきた野球、君達がこれからの新しい時代を築き上げていくのですね。

君達の野球人生が素晴らしいものとなるよう、一生懸命お手伝いさせていただきますね。

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